バイク乗りにとって欠かせないヘルメット。大切な命を守るギアであると同時に、デザインやブランドにもこだわる人が多いアイテムだ。しかし、そんなヘルメットが盗難の被害に遭うケースが増えているのをご存じだろうか?しかも狙われるのは新品だけではなく、中古のヘルメットも含まれる。
なぜヘルメットは盗まれるのか?もし出先で盗難に遭ったらどうすればいいのか?そして、どんな対策をすれば大切なヘルメットを守れるのか?この記事では、ヘルメットの盗難事情と効果的な対策について詳しく解説する。
なぜヘルメットが盗まれるのか?
ヘルメットが盗難のターゲットになる理由はいくつかある。特に、中古のヘルメットが狙われる背景には「盗みやすく、確実に売れる」という点が関係している。
盗みやすい環境
バイク用品店では防犯カメラが設置されていることが多く、店内での盗難はリスクが高い。一方、ライダーが駐車場に停めたバイクにヘルメットを掛けたまま離れるケースは珍しくない。短時間の買い物や休憩で油断してしまい、その隙を狙われるのだ。
売却しやすい市場
「SHOEI」や「Arai」といった有名メーカーのヘルメットは、中古市場でも人気が高い。オークションサイトやフリマアプリでは、中古でも数万円で取引されることもある。高価なモデルほど盗難のリスクも高まる。
被害に気づきにくい
バイク本体が盗まれればすぐに気づくが、ヘルメットがなくなったことに気づくのは、バイクに戻ってきたときだ。その間に窃盗犯はすでに逃走してしまっていることが多い。
出先でヘルメットが盗まれたらどうする?
もしツーリング中や買い物中にヘルメットが盗まれてしまったら、どうすればいいのか。焦らず、次のステップで対応しよう。
① 警察に通報する
まずは警察に連絡し、盗難被害を届け出る。状況によっては、付近の防犯カメラの映像を確認してもらえる可能性もある。また、警察官によっては近くのバイク用品店までパトカーで送ってくれるケースもあるようだ。
② 一時的にヘルメットを調達する
警察署や交番には、場合によっては白バイ用のヘルメットが保管されていることがある。借りられるかどうかは警察の判断次第だが、相談してみる価値はある。
③ 最寄りのバイク用品店で購入する
貸し出しが難しい場合は、最寄りの用品店までバイクを押して移動し、新しいヘルメットを購入するしかない。ノーヘルでの走行は交通違反となるため、絶対に避けよう。
ヘルメットの盗難対策
大切なヘルメットを守るために、どのような対策を取ればいいのか?手軽にできる方法から、より高度な防犯対策まで紹介する。
① 収納できるなら収納する
トップケースやシート下の収納スペースがある場合は、そこにヘルメットをしまうのがベスト。外から見えなくなるだけで、盗難リスクは大幅に低減する。
② ヘルメットロックを活用する
ヘルメットをバイクに固定するヘルメットロックを活用しよう。バイクに標準装備されていない場合は、アフターパーツとして購入するのがおすすめ。ただし、あごひもをロックするだけでは、ハサミで切られて盗まれる可能性があるため、Dリング(金属部分)をロックに通すのが理想的だ。
③ 防犯ブザー付きロックを使う
窃盗犯は目立つことを嫌うため、動かすとアラームが鳴るタイプのヘルメットロックは防犯効果が高い。
④ 目立つ場所に駐車する
駐車場所の選び方も重要だ。監視カメラが設置されている場所や、店内から見える位置に停めることで、盗難のリスクを下げられる。
⑤ ヘルメットを持ち歩く
面倒かもしれないが、最も確実な対策はヘルメットを持ち歩くこと。特に短時間の用事なら、持ち歩いてしまった方が安心だ。
盗まれたヘルメットを取り戻したケース
実際にヘルメットを盗まれたライダーが、自力で取り戻した例もある。その中の2つを紹介しよう。
① 友人と協力して犯人を確保
あるライダーは、友人のヘルメットが盗まれた直後に怪しい車を目撃。そのナンバーを記憶し、みんなで周辺を捜索したところ、犯人を発見。警察が到着するまで逃げられないようにして、無事にヘルメットを取り戻した。
② オークションで発見し、警察と連携
別のケースでは、盗難に遭ったライダーがオークションサイトで自分のヘルメットを発見。すぐに出品者に連絡し、警察と協力して取り戻すことができた。こうしたケースもあるため、盗まれた際にはフリマアプリやオークションサイトをチェックするのも一つの手だ。
まとめ:ヘルメットの盗難は他人事ではない
ヘルメットの盗難は決して珍しい話ではない。特に高級モデルや有名ブランドのヘルメットは、窃盗犯にとって「簡単に盗めて高く売れる」魅力的なターゲットになってしまう。
盗難の被害に遭わないためには、収納する、ロックを使う、目立つ場所に駐車するなどの基本的な対策を徹底しよう。そして、最も確実な方法は「ヘルメットを持ち歩くこと」。少し面倒に思えるかもしれないが、自分の大切なヘルメットを守るためには、少しの手間を惜しまないことが重要だ。
安全なバイクライフを楽しむために、今日からでもできる盗難対策を実践してみよう!